[懐古シリーズ]北京旅行~ゆったり北京5日間~
これはすっごい昔のこと。大学の卒業旅行で北京に行った時のエントリですね。FC2ブログをやってた頃に書いたエントリですが、ネットの海に埋もれてしまうのも勿体無いのでせっかくなので記録に残しておこうかと。あと、最近もっぱらキングダムにハマっているっていう理由もあったりするんですが・・・
あと、普通に紹介してもアレなので、H29に訪問した東武ワールドスクエアの展示物も並行してご紹介を。
万里の長城
2006/3/3~3/7の5日間で北京旅行をしてきました!(←もう10年以上前・・・ 2017.3コメント)せっかくブログを持ってることだし凝った旅行記をつくろうかな、と決心し場所別に紹介していこうかなと。ということでまずは万里の長城です。
万里の長城は紀元前数世紀頃の中国各地に分かれていた国々が、北方の騎馬民族や他国の侵入に対して作った防壁を、中国を統一した秦の始皇帝がつなぎ合わせたものです。現在残っている長城の多くは明代のもので、近年修復されています。我々が行ったのは観光客にとって一番メジャーな八達嶺長城です。
八達嶺は向かって右側が比較的勾配がゆるく上がりやすいため、人が多いです。こちらの坂は女坂と呼ばれています。頂上付近はこのような感じ。
そして左側はすぐに急坂となりますが、非常に眺めがよく、山々の上を長城がうねうねと続く様子が見えます。こちらの坂は男坂と呼ばれます。この勾配はホントに急で、変な登山よりよっぽど危険です。
万里の長城は今回の旅行で一番印象に残りました。添乗員の王(ワン)さんがたっぷり2時間も自由時間をくれたので男坂・女坂両方制覇しました(途中時間に遅れそうだったんで走ったりもしましたが…)結構急なので皆さんもお若いうちに一度足を運んでみてください。
長城には物売りも結構居ました。一番多かったのは長城登城記念カード。50元(当時レートで約750円)で売ろうとしていたのには呆れましたが・・・長城のふもとにはツアー客用の休憩所があり、登った後にそこで休憩タイムがとられました。休んでいると中国人の女性が来て日本語で挨拶してきました。
おねえさん:「うちはみやげ物屋も兼ねてるんで色々見てってくださいね」
ぼく:「はーい、ありがとうございます(展示物を見て回る)」
おねえさん:「そっちじゃなくてこっちに秘密のおみやげあります。」
と試着室の鏡を押し、奥の小部屋に案内されました。(何と、こんなとこに隠し扉が…)
部屋の中にはプラダやらヴィトンやらの偽者がずらり。スペルが違うパチものまで堂々と並べられてました。まるでテレビで出てるようなベタな偽高級ブランドショップを目の当たりにでき、早速の中国の洗礼に笑ってしまったわけですが、何というか、いい経験になりました。(世界遺産の長城の休憩所がこんなことで良いのかというのはまぁ置いといて)
(おまけ)H29に行った東武ワールドスクエアにおける万里の長城は、こちら!
故宮
北京旅行といえば万里の長城とこの故宮でしょう!
故宮は大きく外朝と内廷にわかれます。外朝は午門、太和門、太和殿、中和殿、保和殿を主体とした区域で、皇帝が大典を行う重要な場所でした。内廷は乾清宮、交泰殿、坤寧宮が主体であり、皇帝が日常政務を執ったり、皇帝や、皇后、貴妃たちの住む後宮があった場所です。現在はその大部分が中国最大の博物館、故宮博物院として使われています。
まずは故宮の玄関である午門です。子午の方向にあるためこう呼ばれます。午門の中央の門は皇帝専用で、皇帝の出入り以外には閉ざされていたとか。例外として皇后が輿入れのときと科挙の成績上位3名のみが一度だけ通過する栄誉を与えられたそうです。
太和門をくぐって正面に見えるのが太和殿。のはずなのですが、現在修復中でした…(おそらく当時準備中だった北京オリンピックのために修復していたのかと…)ここは故宮の中心ということでぜひ完全な姿を見たかったのですが…残念でした。
ちなみにこの大きさにビックリして心臓が止まった日本の老人が居られたそうですよ。
これは故宮の中にある九龍壁というもので、中国にはココ以外に「北海公園」と「山西省大同」にもあるそうです。
そしてなぜか故宮内に同化してしまっているスタバァ。わざわざここにつくらんでも良いだろうに・・・
いや~ホントに故宮は広かったですよ!!私たちが見れたのはほんの一部分(しかも主要な建物に限って修復中だったりする)。もう一度見なければと思っています。
(おまけ)H29に行った東武ワールドスクエアにおける故宮(改装済)は、こちら!
天安門広場、景山公園
夜はライトアップされます。天安門に限らず、なぜか北京のライトアップはライトで建物の縁取りをしたがる傾向があるようです。カッコいいのか?なぁ。
この門の上で毛沢東が新中国成立の宣言をしたわけです。ちなみに天安門前の真ん中の橋は皇帝専用で現在も一般人の立ち入りは出来ません。門の上には登ることができますよ。しかしボディーチェックとか荷物を預けたりとか結構警備は厳重です。とは言え、金属探知機が鳴りっぱなしでも係員は何にもしなかったのですが。
こちらが天安門から観た天安門広場です。広場の面積は40万㎡で世界で最も広い広場の一つだそうです。電柱が無いので凧揚げをする人も結構居ました。
奥に見える建物が毛主席祈念堂で、毛主席の遺体が安置されています。すっごく見たかったんですがすっごく運が悪いことによりにもよって3/3~3/10まで休館で我々は毛主席に会うことが出来ませんでした。しょんぼり。
天安門広場の東側にあるのが中国国家博物館です。入ってみたんですが説明が全て中国語…せめて英語でも書いてほしかった…ぜんぜんわかりませんでした。
博物館の前には北京オリンピックまでのカウントダウンがされていました。
このあたりはホテルに近かったので何度も足を運びました。とにかく広い!!人も多い!!
王府井
この一帯は歩行者天国となっており、高級デパートが集中し、時計店、カメラ屋などの高級専門店が多いところです。また、マックやスタバなどのファーストフード店も多くあります。穿った言い方をすると中国っぽくない場所です。
ここは多くの出店が立っており、客引きもかなりしつこめ。腕とかかなり強く引っ張ってきます。格闘技をかじっていた友人でさえ引き離すのに苦労していました。でも店員との値段の交渉は結構楽しく、面白いものが置いてあるんで是非とも行ってみると良いと思います(私はパンダのマトリョーシカを購入)。あと、ここには屋台も立ち並んでまして、最後の夜はココでラーメンを食べました。パクチー入りのラーメンでして、私はここでパクチー童貞を失いました、笑。ラーメン以外にも色々あって、イナゴやサソリ、セミの幼虫の串焼きもありました。(この時は昆虫は食べませんでしたが、松本でイナゴ童貞を失った今ならサソリくらいまではいけると思います←2017.3コメント)
ここはいい意味での中国らしさ、アジアらしさを感じられるところだと思います。
北京動物園
北京動物園は中国最大規模の動物園です。印象としては、「動物が居ない!!」と「動物寝すぎ!!」に尽きます。
昼過ぎに行ったこともあり、動物のお昼寝タイムとぶつかったらしく、眠っている動物が多かったです。あとなぜか檻があるのにその中に動物が入っていないパターン多数。意味がわかりません。
こんな感じでシマウマとかダチョウに触れることが出来ます。ダチョウは怖かったなぁ・・・でもコレだと簡単に動物に逃げられてしまうような。まぁその辺は雰囲気で何とかなってるようです。
この動物園の「売り」の動物は3つ。
1つ目はもちろんパンダ。
しかしショックなことにパンダの行動は実におっさん臭く、黒い耳つけたおっさんが檻の中でだらだらしているようにしか見えず。
そして2つ目が金絲猴。これは孫悟空のモデルとなったサルだそうです。まぁ確かに普通のサルとはちょっと違うっぽいですが。
そして3つ目が四不像(シフゾウ)。これは鹿の一種だそうで、鹿園をくまなく探したのですが結局見つかりませんでした・・・動物園名物の珍獣と言うことで楽しみにしてたんですが。もっと大々的に宣伝しろよなぁと。
後日Wikipediaで調べて見た結果がこれ。写真はWikipediaをご覧ください。
シフゾウ(Elaphurus davidianus)は、偶蹄目(鯨偶蹄目とする説もあり)シカ科シフゾウ属に分類されるシカ。本種のみでシフゾウ属を構成する。
シカのような角をもちながらシカでない。ウシのような蹄をもちながらウシでない。ウマのような顔をもちながらウマでない。ロバのような尾をもちながらロバでない。このように四つの動物に似た特徴をもちながら、そのいずれとも異なるために「四不像(中国音:スープシャン)」と呼ばれる。
地味…
コレだと見つけてたとしてもきっと見逃すわ。Wikipedeiaにもありますが、角はシカ、頭はウマ、体はロバ、ひづめはウシという珍獣だそうです。ロバの頭とウマの頭の違いがどんなものなのか気になりますが。
余談ですが、この時期の北京は寒く、動物園内の川はカッチカチに凍ってました。
盧溝橋
最終日の自由時間に盧溝橋に行くことに。中学校の歴史の教科書で見たような気がするからという薄っぺらい理由ですが。
盧溝橋にはタクシーで行きました。いやぁ北京市内は空車が少ない少ない…ようやく見つけて「地球の歩き方」の盧溝橋のページ見せて「ここ行って!」って日本語とジェスチャーで交渉したらドライバーも納得したようです。言葉なんて話せんでも何とかなるもんですが、でもちょっとした中国語くらい勉強しとけばよかったなと思いつつ、移動。
北京中心部から30分程度。北京郊外の盧溝橋に着きました。タクシー代は30元くらいだったでしょうか。結構安かった記憶があります。盧溝橋はかつてマルコポーロが絶賛した、そして日中戦争の勃発の起点となった場所です。
欄干には獅子が並んでいます。この獅子は一つとして同じものが無いそうです。
橋のほとんどの石は取り替えられましたが、橋の中央部のみは往時の磨り減った石がそのまま残されています。
ちなみにココの近くに中国人民抗日戦争記念館という日本と中国の戦いの様子がジオラマや写真で紹介されているところがあり、非常に行ってみたかったのですが行ったのが月曜日だったので休館。なんというか、この旅全体的についてなかったんですよねー。
故同、琉璃廠
故同(こどう:フートン)巡りは前海の近くで。輪タクという乗り物に乗って廻りました。乗り心地はまぁまぁですね。シートは固いです。
故同はもともと地方出身の商人が北京に出てきたときに住んだ場所だそうで、このあたりの故同は国によって保存されています(だから家賃もすごく安いそうです)。しかし近年の北京市内の再開発事業によって多くの故同が取り壊されているようです。途中、四合院のお宅訪問ができ、家の中を見せていただくことが出来ました。日本語の出来るガイドさんも居たので故同についていろいろ知ることが出来ました。
所変わって琉璃廠。瑠璃廠は書画、骨董、文具の店が立ち並ぶ通りで、清代の町並みを復元した通りだそうです。個人商店は日本人観光客だとわかった瞬間にメチャクチャ高い値段を吹っかけてきます。まぁ北京ではどこ地域の店もそういうシステムをとってるみたいですが…(当時は。今は知りませんが。←2017.3コメント)
筆とか硯、判子なんかを買いたい人にはいい場所だと思います。とりあえずガラクタから高級品まで何でも揃う一風変わった場所です。
ちょっと路地を入ると下町が広がってます。個人的にはこっちの方が萌えます。ひまわりの種とか売ってたんで書いました。
雍和宮
雍和宮はチベット仏教(ラマ教)の寺院群です。雍和宮の琉璃牌楼。昔はこの柱は木製だったそうですが日本軍が持ち去ってしまったので現在はコンクリート製だそうです…
この雍和宮では添乗員の王さんが今までに無く力を込めて解説してくださいました。何か思い入れがある地だったのかも。独特な雰囲気を持つ地ではありました。
頤和園
頤和園は北京市外から北にちょっと外れたところにあります。面積は290haでそのうちの4分の3が湖です(人造湖らしいです)。もともとは清朝の離宮だったそうです。
残念ながらここでも多くの建物が修復工事中で見れませんでした。いやーことごとくですね。この旅行、代金が妙に安かったのはこういうことか?見所らしい長廊、万寿山地区は全く見れず、損した気分です。とりあえず、見学できた範囲をば。
広場で水を使って字を書いているご老人が居られました。達筆!!
湖はめちゃめちゃ広いです!!向こう岸が見えない!(黄砂の影響もあるけど)
明の十三陵
十三陵は北京の北西郊外、約50kmくらい離れたところにあります。ここには明代の3代目皇帝から13人の皇帝の墓があります。このあたりは果樹園が多く、北京郊外では有数の豊かな村が多いとか。
我々が行ったのは定陵。第14代の皇帝の陵墓で、ココには地下宮殿があり、棺や玉座などが展示されてます。
天壇公園
天壇公園は北京市の旧外城にあり、明朝時代に皇帝が天に五穀豊穣を祈った場所です。現在は一般公開され、市民の憩いの場になっています。朝行くと太極拳をしている人たちに出会えるとか。残念ながら祈念殿は修復中で(ここもかい)見ることが出来ませんでした。やっぱり旅行代金が安かった理由は(ry
トランプに熱狂するおじさんたち(結構たくさん居た。流行ってんのかな?)。
この建物の周りを囲っている回音壁が面白いです。この壁は円形に建物を囲っており、音が反響することで知られています。壁の左右に分かれて小声で壁に向かってささやくと、180度反対のところにその声が伝わります。しかし我々が行ったときは観光客が多すぎて声が乱れ飛び、その効果を検証することができませんでした。しょんぼり。
祈念殿は見れませんでしたが「真の祈念殿」である圜丘は見ることが出来ました。最上壇の中心点の上で小声でしゃべると、自分の声が反響してはっきりと聞こえます^^古代中国において9は皇帝の数字であるため、各層の欄干、階段の数、タイルの数は全て9の倍数になっています。
(おまけ)H29に行った東武ワールドスクエアにおける天壇公園は、こちら。東武ワールドスクエアのクオリティの高さがよくわかりますね。
料理
料理は「四川料理」、「広東料理」、「飲茶」、「北京料理」、「しゃぶしゃぶ」、「ラーメン」などをいただきました。初日に食った四川料理は四川料理らしくなく、観光客用に作ったのか、ぜんぜん辛くありませんでした。唯一辛かったのがこの麻婆豆腐。唐辛子の辛さ+山椒の辛さが効いててかなり刺激的でした。ちなみに私、花山椒童貞はここで失いました。
あと、この時生まれて初めて北京ダックを食べました。まぁ美味かったですが同じ値段払うなら他のもっと美味いもの食いたいかな、と感じました。まぁ安いダックなのでそう思ったのでしょうが。
どこに行ってもジャスミンティーが出てきます。料理が油っこいのでお茶が必需品ですね。
セブンイレブンがあるんでお酒を買い込んでホテルで酒盛りです。
そして何が嬉しいってビールが安いこと。まぁビールに限らず物価は大体安いんですが。北京名物燕京ビールが2元、日本でも有名な青島ビールも2~3元。日本のアサヒスーパードライも4元程度。だからこのくらい買っても数百円で済んでしまうんだな。ひまわりの種をつまみにグビグビといただきました。
余談ですが、セブンに向かう途中、マックのパチモンぽい宝石屋さんを発見しました。
交通
主な交通手段はタクシー、バス、トロリーバス、地下鉄、鉄道などです。特にタクシーは安く、初乗り10元(約150円)、1km1.6元程度です。4日目のフリーのときは結構重宝しました。バスは乗り方がいまいちわからんかったので乗りませんでした。
料金は一律3元。乗り換えるときは5元。自動改札はなく、こんな窓口で切符を買います。路線図が一路線だけなんとなくデフォルメしきれてないのが正直で可愛い。
で、コレが切符。でもこの切符、窓口から10m先の改札で真二つにちぎられるわけで・・・あんまり存在価値がわかりません。
改札口には係員(ひたすら切符をちぎる人)がいます。自動改札はありません。
コレが北京の地下鉄。日本とあまり変わりません。人は結構多く、いつも混んでます。
てことで、北京旅行終了。ちなみに同行した友人2名は二人とも警察官になりまして、警察官って簡単には共産圏の国には行けないらしく、彼らが定年退職するか何らかの事情で警察官でいられなくなるかという事態にならない限り、この3人で北京に行くことはないわけです。今思えば貴重な機会だったんですねぇ。
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